自由吟
「空想七分 春の小川はもう暗渠」
「赤いシャツ年相応は疾うに死語」
「生と死が競って叩く触れ太鼓」
「呑み込めぬ妻の苦言に飴まぶす」
「疎開した友と味わう菜花めし」
「好奇心湧くと首出す亀が好き
」
課題吟
「(開く)挨拶を欠かさぬ日々に花開く」
「(悩む)生きている証しと悩む格好付け」
「(不思議)少年期すぎて不思議が姿消す」
「(客)酒酌めばみんな揃って論客に」
「(生きる)生き抜いて亡母へ土産の物語」
「(光)春光に作業着まとい畑を打つ」